汗水節|意味・歌詞まとめ

汗水節

歌詞

一、汗水ゆ流ち 働ちゅる人ぬ 心嬉しさや他所ぬ知ゆみ(ユイヤサーサー)他所ぬ知ゆみ(シュラーヨー シュラーハタラカナ)

 汗水を流して一生懸命働く人の喜びを他の人が知っているだろうか(いや知らない)

二、一日に一厘 百日に五貫 守てぃ損ねるな 昔言葉(ユイヤサーサー)昔言葉(シュラヨーシュラーハタラカナ)

 1日に50文ためれば百日には5貫貯まる。それを守って損なってはいけない。よ、昔言葉にもあるように。

三、朝夕働らちょてぃ 積み立てぃる銭や 若松ぬ盛い 年とぅ共に(ユイヤサーサー)年とぅ共に(シュラヨーシュラーハタラカナ)

 朝夕働いて、貯めたお金は、若松が年をおうごとに盛えるように、同様である。

四、心若々とぅ 朝夕働きば 五六十になてぃん 二十歳さらみ(ユイヤサーサー)二十歳さらみ(シュラヨーシュラーハタラカナ)

 心も若々と朝夕働けば、5、60代になっても心はずっと20歳のままだ

五、寄ゆる年忘てぃ 育てぃたる生し子 手墨学問や 広く知らし(ユイヤサーサー)広く知らし(シュラヨーシュラーハタラカナ)

 月日が経つのを忘れ育てた我が子、学問を世間によくよく知らせなさい

六、御万人ぬ為ん 我が為とぅ思てぃ 百勇み勇でぃ 尽しみしょり(ユイヤサーサー)尽しみしょり(シュラヨーシュラハタラカナ)

 多くの人々のためにと思うことも自分のためだと思っ勇んで尽くしなさい

単語集

  • 他所ぬ知ゆみ / 他人が知るまい
  • 一厘 / 50文(文=銭の単位)、「ぐんじゅー」と読む
  • 五貫 / 10銭
  • 働きば / 働けば
  • 二十歳さらみ / 二十歳である
  • 生し子 / 我が子
  • 手墨学問 / 学問
  • 知らし / 知らせなさい
  • 御万人 / 人民、多くの人、万人
  • 我が為と思てぃ / 自分のためだと思って
  • 百 / 多くの、大いになどの意を表す接頭辞
  • 勇でぃ / 勇んで
  • 尽くしみしょり / 尽くしてください

汗水節について


汗水節は1928年に沖縄県の公募によって作られた沖縄民謡で、作詞は仲本稔、作曲は宮良長包。働くことの喜びや大切さを歌った労働歌として県民に愛されています。県が勤労貯蓄奨励キャンペーンの一環として詞を募集したところ、当時具志頭郵便局局長であった仲本稔の詞が選ばれ、そこに宮良が曲を付ける形で誕生しました。八重瀬町具志頭の具志頭城址の近くには歌碑が建立されています。沖縄民謡としても人気のほか、琉球舞踊やエイサーでも使用されています。

三線奏者のひと言

元気がでる明るいメロディに「シュラヨー働かな」というハヤシ。辛い時でもなんか頑張れそうな気がするのは僕だけでしょうか。歌に背中を押される感覚と言いますか、「よし今日も1日頑張ろう!」と思わせてくれます。

実はこの曲が誕生した昭和初期の沖縄は「ソテツ地獄」と言われるほど、非常に経済的に困窮していたとか…そんな中で生まれたこのは、苦しい時こそ皆んなで手を取り合って明るく乗り越えようという当時の人々の気概を感じます。

汗水節 演奏動画

汗水節の歌碑に行ってきた動画