歌詞
一、唐船ドーイさんてーまん いっさん走えーならんしや(ユイヤナ) 若狭町村ぬ(サー)瀬名波ぬタンメー(ハイヤセンスルユイヤナ)
唐からの船だぞー!と言ったところで 一目散に走らないのは 若狭町村の瀬名波のおじいさん
二、音に豊まりる 大村御殿のシンダン木(ユイヤナ)那覇に豊まりる(サー) 久茂地のほーいガジュマル木(ハイヤセンスルユイヤナ)
音にも名高いのは大村御殿のセンダン木で、那覇で名高いのは久茂地の枝を這うように広げたガジュマル木だ
三、かりゆしぬ遊び うち晴れてからや(ユイヤナ)夜明けて太陽ぬ(サー)上がるまでも(ハイヤセンスルユイヤナ)
縁起のよい遊びに、身も心も晴れたからには 夜が明けて太陽の上がるまでも(遊びましょう)
四、夜の明けて太陽や 上がらわんよたさ(ユイヤナ)巳午時までも(サー)御祝さびら(ハイヤセンスルユイヤナ)
夜の明けて太陽が上がったって良い 巳の刻・午の刻までも祝い遊びましょう
五、打ち鳴らし鳴らし 四つ竹や鳴らち(ユイヤナ)鳴らす四つ竹の(サー)音のしほらさ(ハイヤセンスルユイヤナ)
打ち鳴らし鳴らし 四つ竹を鳴らし 鳴らす四つ竹の音の聞き心地のいいことよ
単語集
- 唐船ドーイ / 中国の船が来たぞー!
- さんてーまん / とは言っても
- いっさん走えー / 一目散
- ならんしや / ~しないのは
- 若狭村 / 地名、那覇にある
- 瀬名波 / 姓名
- タンメー / おじいさん(士族出身)
- 音に豊まりる / 噂に名高い
- シンダン木 / センダンの木
- ほーいカジュマル木 / 這ってのびたガジュマルの木
- かりゆし / 縁起のよい
- うち晴れてからや / 身も心も晴れたからには
- 太陽ぬ上がるまでも / 太陽がのぼるまで(遊びましょう)
- あがらわん / 上がったとしても
- よたさ / 良い
- 巳午時 / 巳の刻(10時)午の刻(12時)
- 打ち鳴らし / 四つ竹を鳴らし
- 音のしほらさ / 音が美しい
三線奏者のひと言
結婚式に宴席、豊年祭やエイサー祭り、はたまた選挙の当選の瞬間まで、人が集まれば必ず演奏されるこの歌。「唐船ドーイ!」=「唐からの船だぞー!」という意味。掛け声や民衆の言葉がそのまま歌詞となり、曲名となるのも興味深いところです。この曲がなりだすと自然に体でリズムをとってしまうのは、もはや沖縄人だけでなく沖縄を愛する全ての人の条件反射かもしれません。