辺野喜節|意味・歌詞まとめ

辺野喜節

歌詞

一、伊集の木の花や あんきよらさ咲きゆい わぬも伊集やとて 真白咲かな

 伊集の木の花は あんなにも美しく咲いている 私も伊集の花のように真白い花を咲かせたい

二、波の声もとまれ 風の声もとまれ 首里天加那志 美御機拝ま

 波の声も止まれ、風の声を止まれ、国王さまのお顔を拝みましょう

単語集

  • 伊集の木の花 / ツバキ科。5.6月頃に白い花を咲かせる。
  • きよらさ / 美しい、きよらかな
  • 首里天加那志 / 琉球国王
  • 美御機 / お顔
  • 拝ま / 拝みましょう

辺野喜節について

御前風五節に数えられる「長伊平屋節」が難曲のため、代わりにこの曲がよく歌われます。辺野喜とは沖縄県北部・国頭村にある地名で、歌碑も存在します。二つ目の歌詞は近世の琉球で活躍したとされる女流歌人・恩納ナビの詠んだ歌とも言われています。

三線奏者のひと言

芸能祭(古典芸能コンクール合格者の舞台)の幕開け斉唱など、古典音楽の中でも比較的よく演奏される曲です。高音域まで張り上げて歌うため、琉球古典音楽をはじめて最初の挫折ポイントでした。曲想や歌詞の内容も相まって、今では初夏の爽やかな日に聴きたい一曲です。

演奏動画